ロゴ 学習活用のためのヒント集

誰が情報弱者?

使うのが得意でも弱者になる

ネット上でちょっとした質問をするときに「情弱」と人を馬鹿にしたような言葉をかける人がよくいます. 情報弱者という言葉を縮めた略語のことです.

高田明典『情報汚染の時代』(角川EPUB選書,電子書籍あり)には次のような記述があります.

数時間もネットをうろうろしてわずか数百円安い通販サイトを見つけて喜んでいるのであれば,むしろそれは弱者への入口に立っていると考えるべきだ. 膨大な時間投資をすれば,そこそこの利得が発生するのは当然のことであるのだから,その時間投資と利得の投資効果を考え無くてはならない. つまり,時間投資の効果をきちんと考えることができない人間が弱者なのであり,大量の時間をネットで費やすだけでは,決して情報を上手に利用している側にいるとはいえない. テレビを長時間見る人が「映像強者」などとは決して呼ばれない. 若い層で自分のことをうっすらと情報強者と感じているとしたら,自分が,それらの情報機器の利用から,どんな恩恵を被っているかを考えてみるとよいだろう.

他者に「情弱」という人に限ってネットに入り浸りというのはよくあるケースです. みなさんもそうした人たちの仲間入りをしないように気をつけてください. ちなみにこの文献では,本全体を通じて,情報を活用できるとは,あるいは情報の価値を判断するとはを論じています. 興味をもてたら一読してみてください.