ロゴ 学習活用のためのヒント集

スマホでスケジュール管理(1)

紙の手帳を使うべき理由がなくなった

あなたは手帳を使っていますか。スマートフォン(スマホ)をスケジュール管理に使っていますか。 もしもまだ使っていなかったら,TODOリストを使ってみましょう。印刷物である手帳と違って,スマホはあなたに,やるべきときに自動通知してくれます。

ここで野口悠紀雄氏のベストセラー『「超」整理法』シリーズの時間管理編から,氏が情報機器では手帳の代わりにならないとした理由をあげておきます。この本は携帯電話の普及率がやっと5割に届く1995年に『続「超」整理法』として新書版として書かれました。その後2003年に携帯電話の普及を踏まえたあとがきの追加された文庫版が出ていますが,スマートフォン普及を促したiPhoneの登場(2007年)以前に書かれています。こうしたことを含めて「20年間の進展」には電子装置のおよその発達の流れが書いてあります。

電子装置は手帳になりうるか

(野口悠紀雄『「超」整理法2 時間管理編』第2章より)

  1. 入力の速さが問題である。現在の技術では,紙に書くようなスピードで電子装置に入力するのは,不可能である.キーボード入力に要する時間もさることながら,機械をスタートさせる際の手間や時間遅れが馬鹿にならない。
  2. 携帯可能性の問題がある。紙の手帳なら,ポケットに入れて簡単にどこにでも持ち運ぶことができる。電子装置の場合,電子手帳やPDAなら携帯できるが,入力に時間がかかりすぎて,実用にならない。
  3. 参照する場合のスピードに問題がある。電子装置は,スイッチを入れ,さらに何らかの操作をしないと目的の画面が出てこない。これに対して,紙は,取り出してすぐに開くことができる。この違いは,たとえ数秒間であっても,決して馬鹿にならない。さらに,電子装置の場合,ディスプレイ表示を越える範囲の内容を一覧しにくい。

以下の設問に解答は与えていません.みなさんが生まれた頃から今までに情報機器がどれだけ進展したのか調べてみてください.

問

  1. 20年前の当時と現在のパソコンを比較して指摘されている問題はどうなっているか..
  2. PDAと称する電子装置はどんな装置か.
  3. 上記の問題に対してスマートフォンはどうなっているか.
  4. スケジュール管理目的においてスマートフォンといわゆる「ガラケー」とはどう違うのだろうか.