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ブラウザいろいろ

IEのシェア(市場占有率)を知ってますか?

パソコンのOSでは90%以上のシェアを誇るマイクロソフト社が2001年に発表したWindowsXP,そのブラウザIE6 (Internet Explorer 6),メーラーOutlook5の組み合わせは,社会的にインターネット利用が急拡大する中,5年の長きに渡り,新版の提供が停止しました.この影響として,主に以下の出来事に現れています.

  1. バグのあるブラウザとして Webページ制作の新潮流の阻害
  2. セキュリティ対策の対応遅れ
  3. 迷惑メールのフィルタリングができないためのメール利用不全

いずれも他のブラウザ(たとえばFirefox)を利用したり,他のメーラー(たとえばThunderbird)を使えば,マイクロソフト社のサボタージュともいえる製品提供にもとづく被害を避けられるものでした.

こうした事実を大きな動因としたことと,ブラウザの機能を拡張する便利なプラグインが多彩,ということも相まって,Firefoxのシェアの急拡大が起こりました.

問

最新のブラウザシェアを確かめてみよう. 答えを見る

その後,Google社による Ajaxと呼ばれるウェブサービスの利用に便利ということから,Google社の提供するブラウザ Chromeが 2009年の登場以来,急速にシェアを拡大して現在にいたっています. 具体的なシェアの数字は調査会社によっても異なりますが,StatCounter(SC)およびNet Applications(NA)の 2013年 1月の数字を以下に示します.

種類NASC
IE55%31%
Firefox20%21%
Chrome17%37%
Safari5%8%

ぐらいです. StatCounterの数字はウェブ上の閲覧割合,Net Applicationsの数字はユーザごとの閲覧割合を算出しているそうです. この数字から見る限り,ウェブをよく見る人のGoogle Chrome,あまり見ない人のIEと言えるかも知れません.

「バグのあるブラウザ」問題に関しては,現在では,マイクロソフト社自身が「カウントダウンIE6」というサイトを設けて,利用者に新しいブラウザへ切り替えを薦めた結果,アメリカでは2012年に1%を切ったことをお祝いしています.

モバイル vs. PC

ブラウザのシェア争いを陰で引っ張っているのがスマートフォンのブラウザです. Andoroid OSではモバイルChrome,iPhoneではモバイルSafariが標準で使われています. これら2つのブラウザはいずれもHTML5という新標準に準拠しており,例えばマイクロソフト社のIEではバージョン9までは,この新標準への対応が不十分なため,うまく表示できないサイトも増えつつあります.

また,これらのモバイル端末では,もはやFlashに対応していません. このためウェブページの側でのFlash離れが進んでいます. 例えば信州大学の公式ホームページでもFlashによるアニメーションが使われていますが,ブラウザの新潮流にも合わないし,また視覚障害者などへの配慮からは使いよくないウェブサイトと見なされるようになってきているのです.